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玉井邦夫さん講演会 

先日「子どもの虐待を考える」(講談社現代新書)
という本の著者である、
玉井邦夫さんの講演会に参加した。

この本は「虐待」に関して書かれた中でも1・2を争うぐらい、
わかりやすく、かつためになるものだったので、
先生の話を聞くのが楽しみだった。

講演会の内容は、
今後子どもを守るために目指そうとしている方向は
「ネットワーク」作りである。
学校を中心とした「校区内ネットサポートチーム」と
虐待防止を主眼に地域を中心とした
「要保護児童対策地域連絡協議会」の設置で
すべての子どもたちが健全に育つように
「要保護ネットワーク」を作ろうとしているのが
国の動きであるようだ。

虐待の問題はすでにかなり深刻なのか、年々深刻化しているのか、
よく分からない。ただ、「虐待を許さない」という
日本の方向性は「虐待防止法」で示されている。
それをもっとも端的に語るものとして今回の虐待防止法で
「要保護児童対策地域連絡協議会」の任意設置を
市町村に課したことだ。

「要保護児童対策地域連絡協議会」というのは
保護を要する子どもたちを地域で見守ろうという建前だが、
一歩間違えば、問題児をリストアップするだけに
終わらないのだろうか?と心配になる。
そのあたりを玉井先生に質問した。

「これは本質的な問題である」つまり「どういう社会を目指すのか」
ということになるらしい。
“監視・管理型社会になったとしても、
虐待を許さない・虐待を見逃さない社会を作るのか”
“多くの良心的な子育て家族を信じ自己管理をさせることで
虐待を見逃すかもしれないという社会を作るのか”

私なりの解釈の仕方でいうと
「多くの良心的な家族の信頼を切り捨ててでも
虐待される子どもを守るのか」
「多くの良心的な家族の信頼を守るために、
虐待されている子どもを切り捨てるのか」
どちらを社会が選ぶのか。もちろん一番目の方を
今の社会は選択しつつある、ということなのだろう。

それが正しいのか、よく分からないけれど、
多くの良心的な家族の信頼を切り捨てることで
殺伐とした子育て環境にますます拍車がかかり、
そして虐待が増える…、という悪循環を起こさないのだろうか?

そのためには、一方で信頼関係で結ばれた親同士のネットワークを
活性化することが大切だという。
なるほど…と思ったが、設置する主体である行政が
そこまで考えてくれているのか、そこが一番不安なのだ!

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[2005/10/11 22:07] 児童虐待 | TB(0) | CM(0)

児童虐待は連鎖する? 

★虐待を受けた人は虐待を繰り返すの?
「YES」ともいえますが、「NO」ともいえます。虐待を受けたと思われる人の中で虐待を繰り返す人(世代間連鎖)は約3割と言われています。つまり、あとの7割は虐待を繰り返していない人なのです。それが多いと思うか、少ないと思うかは人によって、それぞれだと思いますが、「虐待を受けて育つと、必ず子どもを虐待してしまう」とは言えない、ということです。但し、虐待してしまった親に「育ってきた環境は?」と聞いてみると、多くの人が何らかの意味で「機能不全家族」で育っていることも事実です。しかしあくまでも、虐待は単純な問題ではなく、複雑な要因が重なり合って一つの「虐待」という現象に現れるのであって、原因は一つではありません。

虐待が起きてしまう家庭というのは、社会や地域から孤立しています。確かに親にパーソナリティの偏りや病的な要因が挙げられる、と言う場合もあると思います。しかし、それだけが原因ではなく、子ども自身の問題やパートナーとの問題、親の親や親類との問題、金銭的な問題、地域や社会の問題などが複合的に重なり合っています。

また、虐待をどう定義するか?もとても難しい問題だと思います。虐待の定義は以前に書きました。では実際にどこまでが虐待で、どこからが虐待でないのか?と具体的な場面になると簡単には答えは出ません。お尻を叩きました、と訴えられても、誰が、何回ぐらい、どんな力で、どんな方法で、何歳ぐらいの子どもに、いつ頃から、頻度は?など色々なことを確認することが必要です。

結局「虐待は理解しがたい現象だ」と思ってしまう人ほど、単純で分かりやすい原因を求めるような気もしますが、簡単に原因を究明することは難しいし、容易な解決方法もありません。「虐待の関係も人間関係の一つのゆがんだ形」として捉えるなら、「人と人の関係は複雑だ」という当たり前の結論に達するのかもしれませんね。
[2005/07/08 23:09] 児童虐待 | TB(0) | CM(0)

虐待家族の支援は?その3 

★虐待家族の支援として、生活習慣を整えることだけが
必ずしも有効だと思っているわけではありません。
また、不登校についても基本的に「悪いこと」なんて
思っていません。

しかし、今、子ども達は
“学校というサバイバル”の中で生きています。
まったく、保育園・幼稚園にも通わない子どもが
いきなり学校の“サバイバル”に漕ぎ出していくことが
どんなに危険なことか…。

もちろん、保育園・幼稚園に通わない子どもが
社会的に育っていないという訳ではありませんし、
学校に通うだけが人として育つ道筋だとも
思っていませんが、虐待のリスクを抱えた家庭で
育った子ども達は
やはり家庭を取り巻く人間関係のいびつさの
影響を受けていることが多いのも現実です。
(※保育園・幼稚園に通っていない子ども=虐待のリスクが
高い家庭とはまったく言えません。)

地域社会の育児力や教育力が低下したおかげで
地域の人や地域のつながりで子どもも親も
“育ち・育てられること”がなくなりました。
学校が必ずしも子ども達にとって
ためになる場となっているとは限りませんが、
学校で人間関係を学ばなければ、
いびつな家庭の人間関係しか経験できないという
子ども達もいます。また、学校給食で栄養を取らないと
どこでマトモな食事をするの?と
思うような子どももいます。

親が問題というよりも、地域社会が崩壊したことが
今の子ども達の育ちを保障できなくなった
要因だと私は思っています。保育園や学校以外の
地域社会が今の子ども達にはほとんど無いのです…。
物が豊かになったにも関わらず、虐待の問題が年々
大きくなるのは、社会の問題が大きくなっているからだと
思います。
[2005/04/25 21:56] 児童虐待 | TB(0) | CM(0)

虐待家族の支援は?その2 

★児童虐待を防止するためのネットワークがあれば、
虐待は防止されるのでしょうか?
私は、ネットワークさえ作れば虐待を防止できると
思えません。むしろ、管理・監視の目が強くなって
母親や家庭を精神的に追い詰めて、
孤立させる恐れもあるのではないかと思います。

ただ、現場でネットワークを組んでサポートすることが
上手くいっていると、非常に支援する方が心強くなり
家庭との連携も良い方向で進んでいきますから、
ネットワークを組んでいるか、よりも
どういう連携作りをするのか、
内容や目的・連携先が大事になると思います。

特に、最近私の職場で問題を感じるのは、
鬱傾向の親が午前中がとてもつらい時間なため
保育園の送り迎えや学校に送り出すことに
困難性を抱えている家庭が多いということです。

今、私の市では保育園の送迎や学校に送り出す
というサポート体制(支援)がありません。
せっかく保育園に措置されたとしても、
結局親が送迎できずに、子どもが保育園に登園できていない
というケースが多いのです。

親も「保育園には通わせたい」と思いつつも
実行できずに苦しんでいたりします。
せめて、保育園の送迎を無料か無料に近い形で
支援できる行政に支援メニューがあると
良いのに!と思うことも多いです。

特に就学児童に関しては、関係機関がどんなに関わっていても
親の生活習慣が子どもの生活習慣に反映されるので、
不登校になりやすく、そうなるとますます子ども達が
社会的に困難を抱えてしまう可能性が大きくなるので、
就学前に生活習慣を整えるか、ということが
大切ではないかと私は思っています。



[2005/04/24 21:52] 児童虐待 | TB(1) | CM(0)

虐待家族の支援は?その1 

★児童虐待防止法では、新しく「要保護児童対策連絡協議会」というネットワークの設置を、任意とはいえ提案しています。「要保護児童対策連絡協議会」というのは、被虐待児だけでなく例えば非行児童など“保護を要するような児童”の対策を考える協議会という意味です。東京都の場合などは、各市町村に「虐待防止ネットワーク」などの名称で、児童福祉関係の部署・子ども家庭支援センター・児童相談所・主任児童委員・警察・学校・保育園・幼稚園・母子保健の部署…などが、今までも「虐待防止」のための関係機関ネットワークを組んで対応してきたところが多いと思います。最も、部課長クラスでシャンシャン会となっているところも実際にはあるのかもしれませんが…。
確かに、以前は行政内の横の関係がとれずにリスクの高い家庭への対応が遅れがちという問題が多かったのでしょう。私も、仕事の中で感じることは、虐待防止を考えると行政の縦割り関係でなく、横(関係部署)の連携が大事だということです。だから「ネットワーク」「ネットワーク」といまや「ネットワーク」さえあれば、虐待対策ができるという幻想を持つぐらい「虐待防止のネットワーク」作りが叫ばれています。

[2005/04/23 17:41] 児童虐待 | TB(0) | CM(0)



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