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天使のナイフ 

ある人に薦められて「天使のナイフ」という本を読んだ。
少年事件や少年法などのことを扱った社会派の
ミステリー小説だったせいもあり一気に読んでしまった。

若い作家で、しかも初めての発表作品らしいが、
内容的にいろいろと考えさせられる非常に良い本だと思う。

20歳以下の少年少女が殺人事件を起こしても、少年法に守られ
被害者はほとんど加害者の情報を知らせてもらえない。

つまり被害者は被害にあった上に、マスコミなどからも追いかけられ
少年法に守られた加害者と異なり一方的にプレイバシーを丸裸にされ、
二次被害、三次被害に遭うことになる。

ある学習会に参加したときに精神科医が言った。
「暴力というのはいつも理不尽なものだ」と。
その精神科医はDVを受けた人からの
相談を受けることが多い人だけに私には非常に説得力があった。

結局、平和な日々を送っている人には気がつかない「暴力」の数々…。
その理不尽さに、被害者になって気がついても
傷口に塩を塗られた経験が増えるだけだ。

この小説の主人公は、幼い子どもの前で妻が少年3人に
襲われて殺された。少年法に守られ、加害者の名前さえほとんど
わからない、もちろん一度も会ったことがない。
親からの謝罪さえない…。
やっとそんな悪夢の出来事から少し落ち着きを取り戻していた
ある日、仕事場の近くの公園で加害少年の一人が殺された。

しかもその犯人として主人公が疑われている…。そして、次々に
加害少年が殺されていく。

少年法とは何か?暴力(殺人)とは何か?
そして、加害者、特に少年が「更正」するということとは?
加害者にとって「贖罪」とは?
そして被害者にとっての立ち直りとは?
そんな重いテーマを突きつけられる作品であった。

怒りや恨みや理不尽さで一杯の主人公が
最後に「希望」に近いようなものを掴み取っていく、
私にはそんな読後感も非常に印象的だった。

つまり人は一人一人、自分の暴力性を認めるところから
はじめない限り、理不尽な暴力は止まらない気がする。
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[2005/12/10 23:41] 子どもの問題 | TB(0) | CM(0)

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